ただ、それだけでよかったんです

こういう尖った作品を大賞に持ってくるとは珍しい。
男子生徒の自殺の謎に迫るサスペンス。
首謀者の菅原拓と死んだ少年の姉・香苗の視点で語られるストーリーは先の気になる作りで、テーマ性も奥が深い。
ライトノベルらしからぬ現実的なオチは若干拍子抜けしたけど、語り口や重いテーマ含め一般文芸でも行けそうな出来では。
面白いというより衝撃を受ける作品で今後に要注目の作家だ。
☆☆☆☆